匿名さん
https://mainichi.jp/articles/20250703/k00/00m/010/190000c
「私立では授業料以外にも『施設使用料』などの負担があると聞く。通学にかかる時間は片道1時間半以上。仕事もあるので毎日の送迎は難しく、公共交通機関を使えば定期券代がかかる。部活動に力を入れるなら朝練もあり、電車の本数も少ないのでそもそも通えるかも分からない。アパートを借りるとなるとますます費用がかかる」
田中さんは結局、中3の秋に地元公立高への進学を決断した。
その冬、「私立無償化」の話題が降ってわいた。自民党、公明党、日本維新の会の3党が合意したのは、富裕層と私立生への支援を拡充する内容だ。25年度は所得制限が撤廃され、26年度からは私立生がいる世帯への支給額上限が45万7000円まで引き上げられる。
田中さんと母は、私立無償化を報じるニュースを冷ややかな視線で見つめた。
苦労して納めた税金が使われる制度なのに、地方の自分たちに選択肢は少なく、私立高が多く世帯収入も高い都会の生徒ばかり得をする――。
「金持ちは金持ちになり続けるんですよね」