匿名さん
まず、居座り続ける客をどうするかは飲食店次第です。飲食店側は、その店舗の管理権を有しています。どのような客を受け入れ、退出させるかは、もっぱらその飲食店の方針で決められるわけです。行列の「回転寿司」食べ終わった後も居座る女子大生たち…退店を求めることは可能?(弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース
ランチタイムで混雑する回転寿司屋で、食べ終わったのに楽しそうにおしゃべりする女子 - Yahoo!ニュース(弁護士ドットコム)
すなわち、飲食店は『その店内で食事などを提供するためのサービスを行う』わけですが、そのサービスを提供する必要のない人に対しては、退去を求めることも可能なのです。
店側としては正当な活動であり、法的に問題となるわけではありません。もちろん飲食店の業態にも様々なものがありますから、長居する客をどこまで容認するかは、もっぱらその店の業態や方針によって異なることになります」
尾崎弁護士はこのように指摘する。並んでいる他の客などが退店を求めることはできないのか。
「客を退店させるかどうかは、もっぱら当該場所を管理する『店側の権限』であって、義務ではありません。したがって、居座り続ける客を店側が容認している以上、他の客が(店に文句を言うことはともかく)その客を追い出す権限はありません」
●客側に「居座る権利」はあるのか
では、店側が食べ終わっている客に対して退店を求めた場合、「場所代も値段に含まれているはずだから、いつまで居ようと私の自由のはずだ」と主張することはできるのか。
「そのような主張は正当ではありません。
前述のように、客がその場所を利用できるのは、当該サービスを受けるために必要だからであって、その限度でのいわば反射的な利益に過ぎないからです。
したがって『場所代が値段に含まれている』かどうかはともかく、『いつまでも店内に居続けられる自由』などありません。
それどころか、あくまでこのような主張に固執して、再三の退去要求に従わないで店に居座り続けると、不退去罪(刑法130条後段)に該当する可能性も出てきます。現実にも、注文の不手際に立腹して居座り続けたお客が逮捕された事例もあるようです。
結局、長居する客をどこまで容認するかは、店側が『経営的な判断』として行うべきことです。しかし、お客さんとしては、店から早々に追い出されたり、あるいは逆に長々と待たされたりして不快な思いをしたら、店の評判を落とすことになって商売にも差し支えます。