匿名さん
https://gentosha-go.com/articles/-/74628
「もう…生きているのがつらいんです」
震える声でそう伝えると、担当の男性職員はしばらく沈黙した後、こう言ったといいます。
「娘さんは? 援助はもらえないんですか?」
芳江さんは言葉を失いました。
「10年以上前に、娘に絶縁されているんです。シングルマザーで育てて、苦労もしたけど…いつからか連絡もなくなって。結婚したと聞いたきり、孫の顔も見ていません」
職員は「分かりました」と言ってその場を去りましたが、数分後に戻ってきた際にこう付け加えたといいます。
「家族がいるのに生活保護って、正直、難しいですよ」
芳江さんは深くうつむき、「すみません…」とだけ答え、そのまま役所を後にしました。
「生活保護って、悪いことみたいに扱われるんですね。恥ずかしくて、もう行けません」


