匿名さん
父親の加齢が精子の遺伝子の働きに影響し、子の神経発達障害のリスクになることがマウスの実験で分かったと、東北大学の研究グループが発表した。既に、DNAやDNAを巻き取るタンパク質への物質の結合による影響について示していたが、遺伝子の働きを調整する「マイクロRNA」も変化していることを、新たに明らかにした。老化で精子の遺伝子制御が変化、子の神経発達障害リスクに 東北大 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」
研究グループは精子に含まれるマイクロRNAの、加齢による変化を解析した。その結果、生後3、12、20カ月のマウス精子で合計447種類がみられ、そのうち全月齢に共通するのは半分の210種類。その他は加齢で変化していることが分かった。変化したマイクロRNAには、細胞死や神経系に関わるmRNAに結合するものが多かった。
特に自閉症スペクトラム障害に関わる遺伝子の量と、それらを調整するマイクロRNAの量とが、強く逆相関していることが示された。具体的には、社会性や、神経活動の抑制性のための遺伝子が、それらに対応するマイクロRNAが加齢で増えたのに対し、減っていた。