匿名さん
「ネット掲示板の投稿主の『9割顔採用』発言は、過剰に盛っているか、もしくは選考基準が偏った中小企業などの例なのではないでしょうか。たしかに容姿は、選考の重要な要素になることは否定できませんが、多くの企業では『顔』というより、身だしなみや清潔感などを含めた総合的な外見を判断して、評価することが多いと思われます。いわゆるTPOをわきまえた服装、格好であるかどうかが重要視されるでしょう。有名一流企業の社員は美人・イケメンばかり…採用経験者が「顔採用」の実態を明かす(A4studio) @gendai_biz
どんなにガクチカアピールや試験・面接対策したとしても、けっきょく美男美女ばかりが内定をもらうじゃないか……そう嘆いている就活生もいるかもしれない。実際、とあるネット掲示板にて、企業の人事を務めるという投稿主が、≪「顔採用ってほんとにあるの?」って知り合いに聞かれるがほんとにあるどころか9割顔採用だよ≫と語っており、話題を集めていたこともあった。
自分の人生を変えるかもしれない、就活という一大イベントでヨレヨレのシャツを着ているのか、びっしりアイロンをかけてくるのか、それだけでその就活生の人となりを評価できますよね。企業は能力、経歴だけではなく、本人の性格や価値観という目に見えない素質を測る必要があるので、身だしなみはかなり重点的に見られる傾向にあります。ですから採用の現場では、外見を一つの基準にするのは当たり前なんです」
(中略)
「景気停滞により、持つ者、持たざる者の格差がどんどん問題視されるようになりました。そうしたなかでお金、仕事、結婚といった社会的なステータスのみならず、容姿もひとつの資本として捉えられるようになったと考えられます。1億総中流と言われた時代には、高偏差値大学の大学生も野暮ったい格好の人間が珍しくなかったのですが、今では容姿がきちんと整っている人が増えてきたと実感することがあるのではないでしょうか。事実半分、自意識半分な印象論ではありますが、格差社会が始まり、社会的ステータスが上の人間ほど多くの資本を手に入れていると感じる方は多くなってきていると思います。
“持つ者は容姿も優れている”と人々は思い込み、少しでも持つ側になろうと、身だしなみに気を遣った人間が増えた結果、ますますルッキズムは加速しているのではないでしょうか。ただ企業が顔採用をなくそうとしているのは事実ですので、まずはそうした現状があることを知ったうえ、社会全体で外見至上主義的なスタンスをなくす運動が必要になるでしょう」