匿名さん
帰りの会が終わった後、宿題未提出の人を対象に、集団指導が行われた。このときは6人が対象だ。このとき、サトルさんに担任は「持ってきなさい。提出期限は今日だよね。ちゃんとやって出しなさい」と指導した。このときの様子を、別のクラスの生徒が見ていたが、担任について「急に怒鳴ったり、静かになったりで、何を言っているのかわからなかった」と証言している。「担任が嫌なので、クラス替えをしてほしい」と何度も…中3生徒を自殺へと追いやった“不適切指導”の実態 | 文春オンライン
「正しい指導であれば、息子がなくなることはなかった」鹿児島市の中学3年だったサトルさん(仮名、当時15)は、2018年9月の始業式の日、自宅で亡くなった。自殺だった。この日は始業式で、宿題の提出を忘れ…
その後、特に宿題を忘れがちだった別の生徒と、宿題を滅多に忘れないサトルさんが個別指導の対象となった。担任は別の生徒には「お前がこんな調子で宿題をしなかったら、内申書を書かないぞ」と言ったという。机を叩いたりもした。担任は調査の中で、持っていた名簿の上を数度指で軽く叩いたが、威圧的ではないと証言した。このときの指導では、担任は「だったら、ちゃんと出せや、こら」などとの言葉遣いをしていた。
サトルさんへの指導になったのは13時30分ごろ。14時15分からは職員会議だった。担任が「いったいどのような夏休みを過ごしたのね?」と鹿児島弁で聞くと、サトルさんは「勉強をあまりしませんでした」と返事をした。周囲の証言では、指導後5分ほどしてから、怒鳴り声が聞こえたという。
担任の怒鳴り声については、調査委が入手した音声データがある。この指導場面ではないが、怒鳴り声はわかるものの、何を話しているかは聞き取れない。報告書では「地声が大きかったことから、扉が開いた際に、これらの声が3年職員室外に聞こえた可能性がある』とも書かれている。暴言については、複数の保護者が問題視しており、改善を求めていたとの報道もあった。
調査委は自殺の要因になった要素を検討しているが、性格などの個人的な因子、家庭要因、宿題未提出そのもの、進学への不安について検討をしているが、自殺の直接原因とは認めていない。