「世界評価1位」のはずの韓国・仁川空港のセキュリティーは「ざる」だった…中国人らが続々と密入国

「世界評価1位」のはずの韓国・仁川空港のセキュリティーは「ざる」だった…中国人らが続々と密入国

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匿名さん

 「空港サービス評価10年連続世界1位」という韓国の“空”の玄関口、仁川(インチョン)国際空港に非難が殺到している。中国人夫婦が出国審査場を通って制止もされずに密入国していたことが発覚。数日後には、ベトナム人の密入国を許した。「テロリストの侵入だったらどうする!」との世論の怒りをあざ笑うかのように「おまえらに送る最後の警告だ」とアラビア語で書いた偽爆発物が置かれる騒動も起きた。効率化に気を取られ、肝心のセキュリティーがおろそかにされたとの批判もある。 職員の身勝手で開いたままのドア、声すらかけず…  最初の事件が起きたのは、1月21日未明のことだ。聯合ニュースなど韓国メディアの報道を総合すると、世界に冠たるハブ空港の“お寒い”実態が浮かぶ。  成田から仁川空港でトランジット(乗り継ぎ)し、北京に向かうはずだった中国人夫婦=いずれも(31)=が旅客ターミナル3階で、免税エリアから職員専用のスクリーンドアを通って出国審査場に忍び込んだ。  このドアは、前日夜に業務が終わった後に閉鎖する規則だったにもかかわらず、職員らが中にある休憩室への出入りの「利便性」だけを考え、自由に出入りできる状態になっていた。  夫婦は、出国審査台や手荷物審査場を素通りして、出国ロビーに出る扉も開けて外に出た。扉は施錠されていたが、「設置から10年近くたち、揺さぶり続けると、ねじが外れた」(聯合ニュース)という。警備担当者は「施設を点検しているのかと思って」(仁川空港公社)、明らかに旅行者風の2人に声をかけることすらしなかった。  夫婦が外に出るまでにかかった時間は14分。やすやすと密入国を成功させた2人は、当初から違法就労目的だったといい、ブローカーに6万人民元(約105万円)ずつ支払っていた。  4日後には、中部の地方都市で身柄を拘束されたが、治安当局が扉が破られていたことに気づいたのは、丸1日たった後というお粗末ぶりだった。 力ずくでこじ開けても気付かず 強制送還者の逃走まで発覚  中国人夫婦の密入国事件が騒動になっている最中の29日朝には、ベトナム人の男(25)の密入国も発生した。今度は最も混雑しているはずの時間帯に、力ずくで自動ドアを開けるという“荒業”での犯行だった。  ベトナム・ハノイから仁川で乗り換え、成田に向かうことになっていた男は、旅客ターミナル2階で、スクリーンドアを手で強引にこじ開けて、自動出入国審査場に侵入。入国ロビーに通じるドアも力ずくで開けて外に出た。  最初のドアをこじ開けた際には、警報音が鳴ったが、そもそも、監視に当たるべき審査官が、一般の入国審査場に乗客が押し寄せたため、持ち場を離れ、自動出入国審査場には、誰もいなかったという。  密入国に要した時間はわずか2分。逆に、堂々と空港の駐車場近くを歩く男の姿を、防犯カメラで確認し、出入国管理事務所側が密入国を把握するまでに10時間前後も要した。男は今月3日に南東部の大邱(テグ)で逮捕された。  事態を重く見た韓国政府は、テロ・セキュリティー対策の強化に向けた関係閣僚会議を招集。黄教安(ファン・ギョアン)首相は「国の関所である空港を守ることは、わが国を守ることだ」とはっぱをかけた。仁川空港の警備も強化された。  しかし、2月に入ってからは、昨年11月に不法滞在で強制送還されるウズベキスタン人とベトナム人が、仁川空港で車を乗り換える際に逃走していたことも発覚。ベトナム人は近くで拘束されたが、ウズベキスタン人は、現在も行方不明のままだ。 テロ論議最中、「おまえらに送る最後の警告だ」と爆発物?  「もし、今回の密入国者がテロを計画した(イスラム教スンニ派過激組織)『イスラム国(IS)』のテロリストだったらと考えると、背筋が寒くなる」  韓国紙、東亜日報は社説で、こう仁川空港のあまりの無防備さを批判した。  テロ防止法案がなかなか国会を通過しない状況にいらだちを募らせる朴槿恵(パク・クネ)政権に対しても、「テロ防止法をいくら作っても、仁川空港のあきれた実態のように日常のセキュリティー業務がお粗末なら、何の使い道もない」と皮肉った。  最大手紙、朝鮮日報も社説で、「韓国の玄関口で、普通の外国人が何の制止もなく入国できたとなれば、特別な訓練を受けたテロリストや犯罪者がその気になれば、集団で密入国も可能だろう」と警鐘を鳴らす。  聯合ニュースは、「十分に機能を果たしていなかった施設も原因だが、人間がすべき監視がおろそかだったことは、深刻な『人災』」だとし、抜本的な見直しを訴える専門家の声を伝えた。  このように、テロと関連付けて、仁川空港の安全管理に不信感がわき上がるなか、ベトナム人の密入国が起きたのと同じ1月29日の午後には、ターミナル1階の男子トイレで、紙箱に複数の小型ガスボンベなどがテープで巻き付けられた爆発物らしき不審物が見つかった。  箱には、乾電池などが入れられ、アラビア語でこう書かれたメモも添えられていた。  《おまえらに送る最後の警告だ。神が処罰する》  この事件では、今月3日に韓国人の無職の男(36)が逮捕された。アラビア語の文言は、インターネットのグーグルで検索したものを印字したといい、動機などについて、こう供述したという。  「就職がうまくいかず、カネもなくなったため、イライラし、爆発物に見えるものを持っていった。(作り方は)映画をまねた」 爆買い呼び込みがあだ? ノービザ観光で不明は4300人超  相次いだ密入国事件では、いずれもトランジット客を装っていた点も注目を集めた。  特に、中国人夫婦は当初、「トランジット観光」を利用して、空港の外に出る計画だったという。  韓国では、乗り継ぎ客もノービザで最大72時間、韓国観光ができる。夫婦はトランジット観光を申請したものの、入国審査で「どこに宿泊するのか」といった基本的な質問にも答えられず、入国を拒否されていた。このため、警備が手薄になる深夜から未明を狙って“強行突破”に出たとみられている。  韓国の中でも、南部の済州(チェジュ)島では、通常、ビザが必要な中国人らに対しても、30日間のノービザ観光を認めている。この制度で昨年、済州を訪れた外国人は約63万人に上るが、うち4300人以上が、その後に行方をくらませたとされる。  韓国政府は、中国人による“爆買い”などを狙って、トランジット観光客の呼び込みに力を入れているが、中央日報は「いったん入国すれば、監視員がつくわけではく、意図さえあれば、密入国が可能だ」とし、「今後、トランジット観光が密入国の経路として悪用されるケースが増える恐れがある」と懸念を示した。 サービス評価トップの裏で「世界の動きに逆行」?  「仁川空港のセキュリティーがこれほどいい加減なのは、サービス評価指数で高評価を得ることばかりに関心を寄せているからだ」  朝鮮日報は、こうした指摘があることを報じた。  仁川空港は、国際航空評議会(ACI)による国際空港サービス評価(ASQ)で、昨年まで10年連続でトップを維持している。  評価の大きなポイントは、出入国手続きの時間短縮だ。だが、ベトナム人の密入国では、そのために導入した自動出入国審査場が犯行経路となった。  監視が手薄になったのも、1人でも多くの乗客をさばこうと、審査官が応援に向かったためだった。  “サービス精神”がセキュリティー面では、裏目に出たわけだ。  同紙は「ISなどによるテロが相次ぎ、世界各地の空港が顧客サービスを一部低下させても、出入国のセキュリティーを強化しているが、韓国の玄関口、仁川空港は、世界の動きに逆行しているようだ」と指摘する。  対テロ警戒を最優先する米国などの空港では、入念なボディーチェックを行い、乗客らが長時間待たされることはざらだ。利便性の向上と保安強化の両立は、言うにやすく、行うに難いのは確かだ。  ただ、中国人夫婦やベトナム人の密入国で見えた実態からは、あまりの警戒心のなさに、韓国世論が怒り心頭に発するのもうなずける。  韓国の社会現象は「熱しやすく、冷めやすい」とも表される。とはいえ、トランジットで日本人も多く利用する隣国のハブ空港だけに、ぜひとも、セキュリティーとサービスの両立を追求してもらいたい。

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