本日9月4日、筆者が代表を務めるNPO法人POSSEの学生ボランティアらが、厚生労働記者クラブにおいて会見を行い、電気、ガス、水道などのライフラインの支払いに困窮している貧困世帯における熱中症の危険
全相談115件のうち、エアコンがない、もしくはエアコンを実質的に使うことができないというものが7%(8件)寄せられた。そのうち、そもそも自宅にエアコンがないものが3件、エアコンは設置されているものの故障中で使用できていない人が2件あった。これらのケースでは、いつ熱中症になってもおかしくない状況での生活を強いられていることがわかるだろう。
上記のようにエアコン自体を使うことができないケースも珍しくないが、エアコンを使用している分、そのしわ寄せが別のところに来ているケースも多い。特に食費を削るケースがみられた(3件)。
たとえば、埼玉県で生活保護を利用している80歳代女性は、持病があるためエアコンの使用はストップできないが、高騰する電気代などの支払いができずに、水道は3ヶ月、電気は2ヶ月滞納している。ライフラインが停止されると文字通り命の危機にさらされるが、いまはそれらの費用を捻出するために、食費を削って、白湯やお茶で空腹を紛らわせているという。
また埼玉県で生活保護を利用しながら暮らす別の80歳代女性は、同居する夫が病気を患っており冷房を使わざるを得ないが、電気代が一ヶ月で1万8000円にのぼり、水道光熱費を支払うために、1日1食で、せんべいを水に溶かしてふやかして食べているくらい食費を限界まで切り詰めているという。
さらに、夫は病院から帰宅時のバス代を「節約」するために、炎天下のなか自宅まで歩いた結果、熱中症になってしまった。本人は「水光熱費が高すぎます。特に、電気代と水道代を節約しようとして、エアコンを我慢したりお風呂を我慢したりすることになっています。お風呂に関しては、シャワーを使わず、体を拭くだけの日もあります」と自身の置かれた状況を訴えている。