普段デリバリーをしない米ミシガン州にあるピザ店が、このほどインディアナ州まで3時間半ほどかけてピザを配達した。
夫妻は、Steve’s Pizzaのピザはどの店のピザよりも美味しいと思っていた。ミシガン州から何度か別の場所へ引っ越した夫妻は、その土地にあるピザ店のピザを口にしてきたが、リッチさんは「美味しいけれど、やっぱりSteve’sのピザが一番だね」とよく言っていたそうだ。そして9月、ジュリーさんの誕生日のお祝いに久しぶりにミシガン州へ行こうという話になり、夫妻は週末の旅を楽しみにしていた。
ところがその矢先にリッチさんが倒れ、緊急病棟へ運ばれた。5日間ICU(緊急治療室)に入り治療を受けていたが、その後家族はリッチさんが末期のがんに罹っているという辛い宣告を受けた。現在は在宅でホスピスの訪問介護を受けているリッチさんのもとに身内や友人らが訪れているが、ジュリーさんとしては夫婦でもう一度、思い出の場所を訪れて一緒にピザを食べたかったという思いがあったのだろう。それを聞いたジュリーさんの父デイヴィッド・ダールケさんは、こっそりとSteve’s Pizzaに連絡した。
デイヴィッドさんは、店のマネージャーであるダルトン・シャッファーさん(18歳)に事情を話し「もし良ければ、家族の励みになると思うのでカードかメッセージを送ってもらえないだろうか」と頼んでみた。するとダルトンさんは、躊躇うことなく「それなら私がピザを届けますよ。どんなピザがお好きですか」とデリバリーをオファーしてくれたのだ。
しかしリッチさんの家はインディアナ州で、ミシガン州のバトルクリークからは362キロ(225マイル)も離れており、車で少なくとも3時間半はかかってしまう。デイヴィッドさんはそう伝えたが、ダルトンさんは店を閉めたら行くと言い、夜中の2時半頃に車を飛ばしてリッチさんのもとにペパローニ&マッシュルームの2枚のピザを届けに来てくれた。
この心温まるサプライズに、ジュリーさんも一家も大喜びした。ダルトンさんは「一家はとても喜んでくれて、ハグをしてくれました。デリバリーしてよかった」と後に話している。一方、ジュリーさんも自身のFacebookで感謝の気持ちを綴った。

米国で、普段は配達をしないピザ店が約3時間半かけてピザを配達した。その店のピザが大好きだった末期がんの男性のために届けられたそう。男性の妻はFacebookに「感謝してもしきれません」とつづっている